タイことば

タイ語の否定文|マイの位置と「5つのマイ」の違い

「タイ語の否定文って難しそう…」と思っている方、安心してください。結論、動詞や形容詞の前にไม่(マイ)を置くだけです。英語のように don't / doesn't / didn't を使い分ける必要も、動詞を変化させる必要もありません。「食べる」→「ない+食べる」の順に並べるだけ。この手軽さはタイ語のいいところです。

ไม่(マイ)を前に置くだけ

肯定文と否定文を並べてみます。マイの位置は必ず「否定したい言葉の直前」です。

タイ語読み方発音記号意味
กินギンkin食べる
ไม่กินマイ ギンmâi kin食べない
เผ็ดペットphèt辛い
ไม่เผ็ดマイ ペットmâi phèt辛くない
ไปパイpai行く
ไม่ไปマイ パイmâi pai行かない

屋台で大活躍する ไม่เผ็ด(マイペット=辛くない)も、この仕組みそのまま。「辛い」の前にマイを置いただけです。

タイ人の口癖 ไม่เป็นไร(マイペンライ=大丈夫、気にしないで)も、実は ไม่+เป็นไร(何かである)=「何でもないよ」という否定文。知っているフレーズの中に、もうマイは隠れていたんですね。

落とし穴は「5つのマイ」

ここからが本題。タイ語には、カタカナで書くと同じ「マイ」になる単語が複数あり、声調(声の高さの上げ下げ)だけで意味が変わります。声調そのものの説明は声調の記事にまとめているので、あわせてどうぞ。

代表的な5つを並べます。

タイ語発音記号声調意味
ไม่mâi下声(高→低に下がる)〜ない(否定)
ไหมmái上昇声(口語では高声)〜?(疑問)
ใหม่mài低声(低く抑える)新しい
ไม้máai高声(高く保つ)
หมายmǎai上昇声(低→高に上がる)意味する

有名な早口言葉に「ไม้ใหม่ไม่ไหม้ไหม(マイマイマイマイマイ=新しい木は燃えないの?)」というものがあるくらい、タイ人にとっても鉄板のネタです。

私は屋台で「辛くないですか?」のつもりで เผ็ดไหม(ペット マイ?)と聞いたら、店主に ไม่เผ็ด(マイ ペット)と返されて、「マイ?マイ?どっちのマイ!?」と一瞬フリーズしました。位置に注目すれば簡単で、前に付くマイは否定、文末のマイは疑問です。

否定のマイと疑問のマイは同居できる

この2つのマイ、1つの文に同時に登場します。位置がすべてを解決してくれるので、混乱しません。

タイ語読み方発音記号意味
กินไหมギン マイkin mái食べる?
ไม่กินマイ ギンmâi kin食べない
ไม่กินหรือマイ ギン ルーmâi kin rɯ̌ʉ食べないの?

疑問文の作り方と答え方は疑問文の記事で詳しく解説しています。否定と疑問はセットで覚えると、会話の往復が一気にできるようになります。

まとめ

  • 否定文はไม่(マイ・下がる声調)を動詞・形容詞の前に置くだけ。活用なし
  • ไม่เผ็ด(辛くない)、ไม่เป็นไร(大丈夫)など、定番フレーズもこの仕組み
  • 「マイ」は声調違いで否定・疑問・新しい・木・意味すると5種類ある
  • 迷ったら位置で判断。前のマイは否定、文末のマイは疑問